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顧客ニーズを引き出す

顧客のニーズ

営業コンペに勝つための正確な顧客ニーズの引き出し方とは?

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正確な顧客のニーズや要件は、実は固まっていないことが多い?

私は、法人営業の現場を10年間経験してきましたが
その中で、様々な新規案件のコンペに参加してきました。

コンペの流れとしては、多くの場合、顧客側の担当者と面談して
新しい案件について業務内容や条件について詳細な説明を聞くという流れです。

そして、そのうえで、提案書や見積書を提出して顧客へプレゼンします。

おそらく、あなたの業界でのコンペも、似たような流れで
コンペが行われているものと思います。

そこで、私がその10年間の数々のコンペの中で感じ取ったのは

「正確な顧客のニーズや要件は、実は固まっていないことが多い」

ということです。

「顧客のニーズが固まっていない」とはどういうことでしょうか?

顧客側は、コンペで声掛けした各社に対して平等に情報が行き渡るように
要件書やRFP(提案依頼書)を作成して
その資料をもとに各社に説明することがあります。

さらに、場合によっては、粗々の概要をパワーポイント数ページにざっくりまとめて
それをもとにプロジェクトの概要を説明することもあるかもしれません。

一見、声掛けされた営業マンから見ると
「顧客の要件は固まっている」かのように見えますが
実は多くの場合、正確には固まっていないことがあるのです。

というか・・・

むしろ、正確に要件が固まっていないことの方が多いというのが私の印象です。

そもそも顧客側が、「どこかの会社に業務を依頼しよう」と考えているということは

「自社でやらずに専門の会社に任せたい」

という考えが根底にあるのです。

それは専門性が高い業務であればあるほど、その傾向は強くなります。

また、顧客側が忙しければ忙しいほど、同様の傾向があります。

つまり、何が言いたいかというと、多くの顧客は

「ある程度、社内で要件をまとめるので
後は外注する会社の方から提案してうまくやってほしい」

と心の中で潜在的に思っているのです。

具体的な話で説明していきましょう。

 

営業コンペでは、あなたが顧客に気づきを促すぐらいでちょうど良い

顧客への気づき

あなたは、営業コンペで顧客の担当者と面談して
新しい案件の詳細を聞くことになったとします。

顧客側の担当者があなたに言いました。

「今回のプロジェクトでは、軸となるシステムはAで
運用方法はBで行こうと考えています。
このAとBについてご提案と御見積をお願いします

そこで、通常ですと

「承知致しました。
AとBについて提案書と御見積書を提示させて頂きます

と言われたままの回答をすると思います。

ただ、もしもここで

「システムはA、運用方法はBならば、オプションでCが必要だ」

という専門的な見解があるならば
遠慮なく、その必要性を説明したうえで

「オプションCは必要ありませんか?」

と聞いてみましょう。

おそらく顧客は

「それならオプションCも提案書と見積書に入れておいてください」

と返してくると思います。

顧客は、その上でオプションCが必要かどうかを改めて後日検討する訳です。

つまり、最初の段階では
顧客側はオプションCの重要性に気づいていなかったり
そもそもそんなことすら頭にないケースもあります。

もし、あなたが明らかに顧客側より専門性が高く
顧客に気づきを促せるならば、口調は軟らかい表現で説明しながらも
積極的に相手にアプローチしていきましょう。

あなたの方が顧客よりも専門性が高い場合は
あなたのその専門的な知識のおかげで
顧客自身が気づいていなかったニーズに顧客が自ら気づくことがあるからです。

顧客自身が決めかねていた事柄
顧客自身が知らなかった事柄
顧客自身が勘違いしていた事柄

様々なケースがありますが
顧客自身の中に隠れたニーズを掘り出すことができるはずです。

ただ、あなたの方が顧客より専門性が高いからと言って
絶対にやってはいけないことがあります。

それは・・・

「そんなことも知らないのか」
と顧客を見下すことです。

これは絶対にしてはいけません。

もし、あなたが心の中でこのようなことを思ったら
言葉に表現しなくても、顧客側にはあなたの見下した姿勢が
しっかりと伝わってしまいます。

そうすると、あなたの言っていることがどんなに正論だったとしても
顧客があなたの話に耳を傾けることは無くなってしまいます。

ですので、あくまでも表現は軟らかく、相手に気づいてもらうという発想で
顧客側に分かりやすく丁寧に説明してください。

あと、もう一つ、やってはいけないことがあります。

先ほどの例でお伝えしますと
オプションCの必要性について、あなたが顧客側に何も説明していない状態なのに
提案書や御見積書にいきなりオプションCを入れてしまうことです。

これも顧客側に与えるあなたの印象はあまりよくありません。

顧客との面談時にあなたが何も説明をしていないのに
いきなり顧客が想定していないオプションを勝手に入れ込むと
顧客側のあなたへの営業マンとしての信頼は下がってしまいます。

顧客には、面談時にしっかりと説明したうえでオプションを追加しましょう。

仮に面談時に説明できなかった場合は
改めてメールや電話で顧客に伝えて打診すれば問題ありません。

顧客には、十分すぎるぐらい丁寧に、誠実に対応していく必要があるのです。

 

まとめ

営業コンペで勝つまとめ

先ほどのたとえ話では
システムA,運用方法B、オプションCという表現を使いましたが
お伝えしたいことは伝わったでしょうか?

あなたの業界にも置き換えられる事例があると思います。

「いやいや、ウチの業界は特別で・・・」

とおっしゃる営業マンがいますが
営業は人と人とのコミュニケーションで成り立っています。

業界によって、専門的な知識や独特な習慣があったとしても
コンペで発注先を選定するのはあくまでも人間です。

本質的なところは共通しています。

ぜひ、あなたも顧客への気づきを促して
顧客の気づいていなかった真のニーズを聞き出してみてください。

思いのほか、顧客が喜んで、相手からあなたが感謝されることもあります。

顧客との面談の最後に、相手の担当者から

「いろいろとモヤモヤしていたことがスッキリしました!」

とあなたが言われたら
すでにあなたは立派な「コンペで勝てる営業マン」です。

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